ピック選びのポイントとして、ピックのしなり(曲がり)具合についてお話ししましょう。
もちろん形状も大きなポイントですが、こういったことも重要なんですね。

しなり具合は、もちろんピック素材にも関連しますが、それよりもピックの厚みと大きく関係してくるわけです。

当然のことながら、ミディアムやソフトといった薄いピックであれば良くしなるし、ヘビーやエクストラヘビーといった厚いピックであれば、あまりしなりません。

ではここで、コードワークとソロ(リードプレイ)とに分けて考えてみましょう。
今回はコードワークの場合についてお話しします。

コードワークのストロークを考える

コードワークにおいては、基本的に2本~6本の弦を同時にピックでヒットさせることになりますね。
で、この場合、ジャン!とかジャーン!というように、同じタイミングで、全ての弦の音を発音させるように弾くと思います。

厳密に言うと、各弦の間には距離があるので、どんなに速くストロークをしても完全に全ての弦が同じタイミングで鳴ることはありません。
しかし、そのタイムラグがあるからこそ、ギターの響きは豊かに聞こえるのです。

とは言え、意図的にそうしない場合を除き、例えば16ビートのカッティングの場合など、コードワークは基本的に速いストロークで弾くことが多いと思います。
そしてその際、各弦の発音タイミングや音量がなるべく均一化し、ピッキングのムラが無いように注意しないといけませんね。

弦の引っ掛かりとピックの厚みの関係

さあそこで、ピックが弦に引っ掛かってしまうと、スムーズなストロークができません。
コードワークの際にピックが弦に引っ掛かってしまうような感じを受けたなら、それはひょっとしたら弦のテンションとピックのしなり具合が合っていない可能性があります。

僕の経験から言うと、弦のテンションが柔らかく、なおかつピックが厚くてしなり方が不十分だと、ピックが弦に引っ掛かってしまうような印象があります。
言い換えると、弦のテンションよりも、ピックのパワーの方が勝ってしまっているような感じです。

弦のテンションは、弦のゲージ(太さ)やネックのスケール等といった要素で変わってくるのですが、基本的に同じ弦を張った場合、レギュラースケールのギターよりもミディアムスケールのギターの方がテンションは柔らかくなります。

・・・と、されていますが、僕が思うに、これは一概には言えません。

テンションの感じ方の要素とは?

僕は長い間シェクターのストラトキャスターを使っていました。
このストラトキャスターは一般的なレギュラースケールで、弦はダダリオの.009~.046を張っていました。

でも他の人の、例えばレスポールなどのミディアムスケール・ギターを弾いたりすると、何だか妙にテンションがキツく感じることがあったのです。

弦のゲージが.009~.046で同じだったとしてもです。

同じゲージの弦を使っているミディアムスケール・ギターよりも、僕のレギュラースケール・ギターの方がテンションが柔らかいとは・・・。

まぁ、シェクターの場合は段差ペグが標準仕様だったので、ストリングガイドが無いっていう要素もあったのでしょうけどね。

でも、長くそのギターを弾いてきたことによって、そのギターのクセというか仕様になじんできた、ということも考えられるんじゃないかと思います。
例えばネックの握りだとか、押弦するポイントとか、そういった様々な部分に身体がなじんできたと言うか。

だから、気分的なものかも知れませんが、あきらかに僕のシェクター・ストラトはテンションが柔らかく感じられ、とても弾きやすかったのです。

ですので、このギターはレギュラースケールだから、とか、ミディアムスケールだから、なんていうより、言ってしまえばテンションの感じ方は、気分や慣れといったメンタルの部分、そしてネックの仕込み角とかヘッドアングル、ブリッジの仕様、そういったギターの個体差の部分によるのだと思います。

テンションとピック厚のバランス感が大事

さて、そのように、テンションが柔らかい(ように感じられる)ギターの場合、弦の引っ掛かり感を緩和するには、弦のテンションとバランスを取るために、柔らかくてしなり感のあるピック、つまりミディアムとかソフトを使用するといいと思います。

僕の場合、アコースティックギターのコードストロークの場合はトライアングルのソフトを使います。
アコギの場合は、弦のテンションが非常に強いですから、ソフト・ピックだと完全に力負けしてしまいます。

でも、弦をピッキングした時の負け具合が抜群のしなり感を生み出して、しなった分の反動が次の弦へのヒットにつながるので、弦の引っ掛かり感どころか、非常にスムーズなストロークができるのです。

コードワークにおけるピックの総括

まとめると、コードワークの時に、ピックと弦が引っ掛かった感じがしてスムーズにできない場合は、ミディアムやソフトといった、柔らかくて良くしなるピックを使ってみるといいと思います。
さらに、ピックのグリップ感を高めるために、形状はトライアングルがいいかも知れません。

個人差があるとは思いますが、スムーズなコードワークができないなー、なんて思っていたとしたら、ぜひとも試していただきたいと思います。