では、ギターネックのスケールについてお話ししましょう。

僕もそうでしたが、こういった事は意外と気にしていなかったりするんですよね。
細かいことを気にせず、どんなギターでも弾きこなせてしまうのであれば全く問題はありませんが、特にギター初心者の頃にこれを知っておくと、一本目のギターのチョイスがスムーズにいくことでしょう。

スケールと言うと、すでに音楽理論を勉強している人であれば「音階のこと?」なんて思うかも知れませんが、ここで言うスケールとは、ギターヘッドにあるナットからブリッジのサドルまでの弦の長さ、つまり弦長のことを指します。

ギターのスペック表などで、648mmとか324mmなんて書いてある部分ですね。
で、この数字が示す意味は、例えばあるギターのスペックで、628mmスケールと書いてあったら、ナットからサドルまでの長さが628mmである、と言うことになります。
また、314mmスケールと書いてあったら、ナットから12フレットまでの長さが314mmなのです。

ギタースケールの考え方

下の画像を見てみましょう。

ギター・ネックスケール

これはレスポールですが、左の赤いタテ線(A)が314mmであり、右の青いタテ線(B)が628mmとなります。

ここで、ナットからサドルまでの弦長の半分の位置が12フレットですので、AとA'はまったく同じ長さであり、A+A'=Bという公式が成り立つことを覚えていてください。

AとA'の長さが同じになるように、オクターブピッチ調整(オクターブチューニング)をするのが前提です。

ですので、ギターメーカーごとにスケールの表記が628mmや314mmというように違っていたりしますが、これらは両方とも同じスケールだという事になります。

628mmという表記はナットからサドルまでの長さ、314mmという表記はナットから12フレットまでの長さを表しているということですね。

ですので、648mmと324mmも同様の考え方で、両方とも同じスケールのギターだということになります。

しかし、この表記の仕方は混乱を招く恐れもあるので、「ナットからサドルまでの長さ」なのか「ナットから12フレットまでの長さ」なのかをJIS規格のように統一して欲しいところですけどね。

ギタースケールの種類

さて、ここまでわかったところで各種ギタースケールについて説明します。

まず、648mmスケール、324mmスケールですが、これはレギュラースケールとかロングスケールと呼ばれます。
このスケールを採用しているのがストラトキャスターテレキャスターといったフェンダー系ですので、フェンダースケールなんて呼ばれることもあります。
また、海外のギターのスペック表だと25.5 inchとか25-1/2と表記されます。

次に628mmスケール、314mmスケールに関して言うと、これはミディアムスケールと呼ばれますが、レスポールやSGなどのギブソン系のギターに採用されていることから、ギブソンスケールなんて呼ばれ方もされます。
これも、海外の表記法だと24.75 inchとか24-3/4となります。

それと、609mmスケール、305mmスケールがショートスケールです。
このスケールを採用している代表的なギターにムスタング(マスタング)、ジャガーなどがあります。

ちなみに、この609と305が正確に倍数や1/2になっていないのは、元々はアメリカ製ですから本来はインチ表記が正しく、日本人はインチ表記に慣れていないため、馴染みやすくする目的でミリ表記にしているから誤差が生じるのです。
ですので、本来の海外表記は24 inchとなります。

他にも、ポール・リード・スミスが採用している、レギュラースケールとミディアムスケールのちょうど中間にあたる638mmスケール=319mmスケール=25 inchなんていうのもあります。

ギタースケールによる弾きやすさの違いとは!

さて、ここでの大きなポイントは、弦長が違うと言うことは、当然ながら各フレット間の距離が違うということです。
レギュラースケールよりもミディアムスケールの方が、ミディアムスケールよりもショートスケールの方がフレット間が短いわけです。

また、スケールが短いほど弦のテンションも弱くなります。
ですので、手の小さい人や指があまり開かない人、握力の弱い人にはミディアムスケールやショートスケールのギターの方が弾きやすく感じるかも知れません。

しかし、スケールが短いギターはチューニングが安定しなかったり、低音域の迫力に欠けたり、というデメリットもあります。

もちろんギターネックのスケールがギターをチョイスする際の絶対条件というわけではありません。

ただ、無視していいわけでもなく、多少なりとも考慮するべきポイントだとは思いますので、こういったことを頭の片隅にでも入れておくと、実際にギターを弾き比べたときに色々とわかってくることがあると思います。