ギターを完璧なほどオールマイティに弾けたら、本当に素晴らしいと思います。

ソロを弾いては度肝を抜くほどの速弾きを聴かせ、カッティングでは思わずオーディエンスが腰を振り始めるほどグルーヴィー、そして、およそ考えうるスケールを縦横無尽に操る、といったような。

でも、ご安心ください。
そんなギタリストはプロでもほとんどいません。

と言うか、無理なんですよね。
そこまで人間は器用ではありませんから。

ギターの上達には何が重要か

何でもそうだと思いますが、一度に多くのことを身に付けようとするより、何か一つを極める方が効率的ですし、上達が早いです。

例えば、ギターソロでスーパープレイを聴かせてくれるギタリストと言えば、イングヴェイ・マルムスティーンとかポール・ギルバート、スティーヴ・ヴァイあたりが有名どころですね。
彼らはご存知の通り、スーパーテクニカルなギターを聴かせてくれます。

しかし、グルーヴィーなプレイをするかと言うと、決してそういうわけではありません。

逆に、全身これグルーヴ、といった感じのプレイをするギタリストと言えば、ナイル・ロジャースやアル・マッケイあたりが超有名どころですが、彼らはキラめくようなソロを弾くわけではありません。
しかし、そのプレイは、知らず知らずのうちに身体にリズムを刻ませてしまうほどにグルーヴィーです。

僕なんか、シックやアース・ウィンド・アンド・ファイアーを聴いて、いまだにシビれまくっています。

さて、このように、双方のプレイスタイルはまったく違いますが、それぞれ非常に高い人気を誇っています。
これは、一つのことを完璧なまでに極めたからこそなんですね。

なので、イングヴェイがグルーヴィーなカッティングをしたらクエスチョンマークが付いてしまうでしょうし、ナイル・ロジャースがスウィープなんかしてしまった日には、ものすごく中途半端な感じがするでしょう。

最初にどういうギターを弾きたいのかを考える

さて、僕がギター初心者さんに言いたいのは、スタート地点からある程度、自分のスタイルを意識すると良いということです。

テクニカルなギターソロに憧れるのなら、最初からそういった練習を、そして、グルーヴ系のギターに憧れるのなら、そういった練習を中心に始めるのがいいでしょう。

これだ!と思ったら、ひたすらそこを目指して突き進む。
「ものすごい速弾きもいいけど、16ビートのカッティングもカッコいいんだよな」なんて思うのもわかります。

でも僕の経験上、まず一つのスタイルを目指し、それに集中することによって上達へのスピードは格段に早まると思います。

これも色々なことに言えますが、あれもいい、これもいい、では中途半端になってしまい、結局はあまり身に付かなかった、なんてことがありますよね。

ですので、まずはそういった考え方でギターの練習にはげんで欲しいと思います。
やがて、それがあなたのギタースタイルの売りになり、上達も早くなることでしょう。

また、長くギターを弾いているうちに好みのスタイルが変わってくることもあります。
そういったときにも、そこまでのプレイスタイルが経験の蓄積となって、新しいスタイルへも柔軟に対応できると思います。

一朝一夕にできることではありませんが、自分の未来の姿、スタイルをイメージしてギターに取り組むようにしましょう。