ギター・スイッチングシステム(プログラマブル・スイッチャー)に組み込まれたエフェクター類のプログラムチェンジをMIDIシーケンサーで行うという、ある意味ではもうこれ以上ないでしょ!というくらいの究極っぷりでシステムを組んだ僕でしたが、実は完璧ではなかったんですね。
まさかの落とし穴と言ってもいいでしょう。

本番でこんなアクシデントが発生!

さて、ある日のライブのこと、いつものようにスイッチングシステムのプログラムチェンジをシーケンサーにまかせ、気持ちよくギターを弾いていました。
すると、突然ギターの音色が変わってしまったのです。

しかも、歪み具合が変わった、とか、普通のドライブサウンドにコーラスが掛かってしまった、というような微妙なラインだったら良かったのですが、よりによって、コード(和音)を弾いているときにピッチシフターが掛かってしまったのです。

ピッチシフターを使って3度とか5度のハーモニーを作っている方ならおわかりかと思いますが、その状態でコードを弾いたら、もうとんでもない出音になりますよね。

とにかく、そんな状況になってしまったのです。
リハーサルならまだしも、ライブ本番中ですよ、本番中。
メンバーも一斉にこっちを見るし。

しかしまぁ、その辺はライブ慣れしていましたので、

これはシーケンサーの誤動作で別のパッチ(プログラム)に切り替わってしまったんだな。
であれば、おそらく次のプログラムチェンジで正常に戻るだろう。
ならば、それまではこの状態で対応するしかないな。

と思い、コードを弾くのをやめ、涼しい顔で、シングルノート(単音)のアドリブを弾いて、何とかその場をしのぎました。
曲中で、その部分が転調していなければ、トニックの3度ハモだったら何とかなるわけですね。

原因を究明! しかし何とそれは!

さて、ライブ終了後、片づけをしていたら、とんでもない事実が発覚しました。
その時はシェクターのストラトキャスターを使っていたのですが、なんと、トレモロアームが折れていたのです。
トレモロブリッジの根元からポッキリと!

で、もしかしたら折れたアームがペダルの上に落ちて、それが原因でシーケンサーからではなく、フットコントローラー側からプログラムチェンジさせてしまったのではないかと思い、ライブを録画していたので、問題の場面をビデオで確認してみました。

すると、やはりそうでした。
折れて落ちたアームバーが、フットコントローラーのペダルを押してしまったようです。
それで、本来はその場面では使わないはずのパッチが選択されてしまったというオチでした。

メンバーにひたすら謝り、許してはもらいましたが、僕としては釈然としませんでしたね。
しかも、大事なギターを修理に出さなければいけなくなってしまい、もうガッカリでした。

で、何とか自分で直せないかと思いましたが、トレモロブリッジのアーム差込口にしっかりとアームバーのねじ切り部分がはまっていて、それを取り出そうにも取り出せませんでした。

リペアに出すか、ブリッジ交換しかないか。
またお金がかかるな・
・・

なんて、ブルーな気持ちでいっぱいでしたが、捨てる神あれば拾う神あり。
ギター弾きの友人にそれを話したら、

あー、そんなの大丈夫。
俺もそうなったことがあったけど、自分で取ったよ。
良かったら直してあげるよ。

というありがたいお言葉。

しかし、意外とアームって根元から折れてしまうものなんですね。
まぁ、ギュインギュインといつも使っていたら金属疲労もしちゃいますよね。

さて、その後、その友人ギタリストSくんは、千枚通しを2本使い、ブリッジに残ってしまったアームのねじ切り部分の断面を少しずつ回して、見事に取り出してくれました。
その節はありがとう、Sくん!

余談ですが、それからですね、僕はネジ式のアームではなく、ポップイン式のアームを好んで使うようになったのは。
ポップイン・タイプだったら、万が一アームが折れてしまったとしても、すぐに取り出せますからね。

その後の意識の変化とは

そして、そのプログラムチェンジ事件があってからというもの、僕はもうシーケンサーでスイッチングシステムの制御をするのをやめました。
やっぱり怖いですから。

やはり、ギタリストたるもの、楽をしてはいけませんね。
自分が生み出すギターサウンドを、他にゆだねてはいけないという、いい教訓になりました。

スイッチングシステムを使うだけでも十分に楽になったわけですから、それ以上を望んだらバチが当たるというものです。

さて、そんなわけで、この究極とも言えるスイッチングシステムの発展形ですが、このような落とし穴があったのです。
ですので、もしもあなたがシーケンサーでスイッチングシステムをコントロールするのであれば、アームバーに気をつけましょう。
まっ、めったにないでしょうけどね。